- Relyvrio (AMX0035) フェニル酪酸ナトリウム3gとタウロウルソデオキシコール酸(taurursodiol)1gの合剤
作用:異常たんぱく質の蓄積による障害を改善する
過去の治験結果:24週間の投与でALSFRS-R(進行速度)低下率は、2.52点の群間差を認め、生存期間中央値は6.5カ月延長
副作用:消化器症状
詳細
作用:フェニル酪酸ナトリウムとタウロウルソデオキシコール酸は、小胞体ストレス*の軽減にはたらく。タウロウルソデオキシコール酸はミトコンドリア障害も改善
過去の治験結果:第2相試験では発症18カ月未満のALS患者(137例)を対象に、24週間観察期間でALSFRS-R低下率は実薬群-1.24点/月、偽薬群-1.66点/月と有意に抑制。死亡リスクが44%減少(HR 0.56; 95% CI, 0.34-0.92)。
生存期間中央値は、実薬投与開始群で25.0カ月、偽薬投与開始群で18.5カ月で、6.5カ月延長。(Paganoni et al., 2020)
オープンラベル継続投与試験では、初期実薬群は、重症リスク(死亡+気管切開/人工呼吸器使用)を49%、入院リスクも44%低下。(Paganoni et al., 2022)
副作用:消化管イベントの発生頻度が高く(2%以上)、また、AMX0035の投与中止は、プラセボ群に比べ多い。
投与法:最初3週間は1日1回投与、その後1日2回投与
治験の現状:2022年6月カナダ保健省で承認。米国食品医薬品局 (FDA) は、Relyvrioを承認(2022年9月29日)。
Phase III Trial of AMX0035 for Amyotrophic Lateral Sclerosis Treatment (Phoenix): 上記Phase IIの結果を約600人のALS患者で確認することが目的。
主要評価項目: Amyotrophic Lateral Sclerosis Functional Rating Scale-Revised (ALSFRS-R)
ClinicalTrials.gov Identifier: NCT05021536
エントリー終了
終了予定:2024年
備考:フェニル酪酸ナトリウムとして尿素サイクル異常症(ブフェニール錠500mg 470.6円/錠)の薬剤として上市されている。
慢性肝疾患における肝機能の改善薬としてウルソデオキシコール酸(ウルソ®)は一般診療で処方されている。タウロウルソデオキシコール酸はウルソデオキシコール酸のタウリンと抱合(結合)したもの。タウロウルソデオキシコール酸は、TUDCAとしてサプリメントとして販売されている。
- EPI-589
作用:抗酸化作用。EPI-589はALS細胞モデルにおいて、エダラボンより高い活性を示した。
治験の現状:EPI-589の筋萎縮性側索硬化症を対象とした探索的試験 第2相
実際の登録者数:19名
治験結果:安全かつ良好な忍容性が確認され
投与法:EPI-589の1日2回500 mg
EPIC-ALS 試験(第 II 相、jRCT2061210031)
登録予定数10名対象
主要評価項目 治療開始6ヵ月後のALSFRS-R
投与法:1日3回500 mgの内服投与 エダラボンとの併用不可
エントリー終了、日本
終了予定:2023年10月
作用:オートファジーを活性化し、蓄積した有害なタンパク質のクリアランスを促進する。
投与:毎週点滴投与 6か月間
治験の現状:第2/3相
主要評価項目 ALSFRS-R
ClinicalTrials.gov Identifier: NCT05136885
エントリー終了
終了予定:2023年10月
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